tsugumi7112005-01-19


晴れ 暖かし 春のごとし。
 昨日書いた 丸谷才一 の論考について あれでは舌足らず、趣旨不明の
 ところあり、もう一度。論考は「日本文学の原点」がその主題 勅撰集は 恋歌と四季の歌が中心だが四季を扱っても恋がらみが多い。源氏物語はそ
 の大古典だ。中国の文学は色情をきらい、「唐詩選」450首のうち色恋 にふれたものは10首弱、国学者は日本文学は下等なのかと、悩み続けた
 それにしても、柿本人麻呂から谷崎潤一郎まで、なぜ日本の文学は、文学
 先進国 中国に逆らって男女の愛を大切にし続けたのか。
  答えとして丸谷が出したのは、日本語の起源がタミル語にあるとする
 大野晋の説を援用し、弥生時代に渡来したタミル文化がその淵源で、弥生
 から記紀、万葉の時代まで1700年、これだけの長い時代を経過すれば
 男女の仲を詠う南インドのタミル文化は、充分日本文学の中にとりこまれ 筈である。  と云う趣旨。わかりますか?

 朝日新聞に定期的に掲載される論考で、読んで損がないのは、丸谷才一の外
 には、加藤周一の「夕陽妄語」 吉田秀和の「音楽展望」の2本。

 残念ながら、吉田秀和は昨年秋、奥さんを亡くされたあと、「もう書けな
 い」の一文を残して、擱筆してしまった。
  あの、名文の音楽評が読めなくなったのは、寂しい限りです。

   この3人はみんな、80歳近い あるいは超えている「老人」です。


晴れ 暖かし 春のごとし。
 昨日書いた 丸谷才一 の論考について あれでは舌足らず、趣旨不明の
 ところあり、もう一度。論考は「日本文学の原点」がその主題 勅撰集は 恋歌と四季の歌が中心だが四季を扱っても恋がらみが多い。源氏物語はそ
 の大古典だ。中国の文学は色情をきらい、「唐詩選」450首のうち色恋 にふれたものは10首弱、国学者は日本文学は下等なのかと、悩み続けた
 それにしても、柿本人麻呂から谷崎潤一郎まで、なぜ日本の文学は、文学
 先進国 中国に逆らって男女の愛を大切にし続けたのか。
  答えとして丸谷が出したのは、日本語の起源がタミル語にあるとする
 大野晋の説を援用し、弥生時代に渡来したタミル文化がその淵源で、弥生
 から記紀、万葉の時代まで1700年、これだけの長い時代を経過すれば
 男女の仲を詠う南インドのタミル文化は、充分日本文学の中にとりこまれ た筈である。  と云う趣旨。わかりますか?

 朝日新聞に定期的に掲載される論考で、読んで損がないのは、丸谷才一の外
 には、加藤周一の「夕陽妄語」 吉田秀和の「音楽展望」の2本。

 残念ながら、吉田秀和は昨年秋、奥さんを亡くされたあと、「もう書けな
 い」の一文を残して、擱筆してしまった。
  あの、名文の音楽評が読めなくなったのは、寂しい限りです。

   この3人はみんな、80歳近い あるいは超えている「老人」です。