虹の男と宵の男

木曜日  曇り。
税務申告へ。こちらは、お金の出入りが単純で書類作成も楽なもの、逃げも隠れもできない。納めた税金の行方がどうなるのか、気になるところだ。景気が悪いのに申告の会場は素直な庶民で一杯!小泉も一度見にきたらいい。
それにしても、麻生、中川、小泉のトリオで日本の政治の行方はメチャクチャになっている。政治に復元力がなくなってしまった。知性的で且つ存在感のあるリーダーは出てこないものだろうか。

中川のモーローから、逸見じゅんさんの書いた「虹の男 大下弘」(新潮文庫)という作品を思い出した。戦後、焼け野原が残り、野球道具も充分でなかった頃の日本のプロ野球を形作った選手達を書いたものだが、よくその時代を調べてあり、人物の描写も生き生きと血が流れて、読み始めると500ページを超える大作でありながら、巻をおくことの出来ないほどの作品である。それは兎も角、主題の大下は、知る人ぞ知る青バットで人気のあった強打者だが、彼はのんべえで、試合前の練習にもあまり出なかったが、打席に入ると、いくら呑んでいても、練習なしで虹のような鮮やかなホームランを打っていたという。大下の周りは誰も彼に酒を呑むな とはいわなかったという。中川のあのざまでは、とても打席には入れまい。(でも入っちゃった!)中川は虹の男ならぬ宵(酔い)の男だ。