土曜日 曇りのち雨。
 夜は風雨、春の嵐の気配。23時、東海道新幹線は全線で運転見合わせ。

 ベルギー ロイヤルフランダースフィルによるベートーベン交響曲全曲演奏のうち、
今日は8番と7番を放映。このオケは楽器は現代のものだが、奏法はピリオド奏法という古楽のそれなので音色に特徴がある。低音部を響かせているので、輝かしい、明るいというより、乾いた木質のような音色が印象に残る。第7の3楽章、4楽章は管楽器とティンパニー、を強調した表現で、ベートーベンはこの曲を管とティンパニーのために書いたのかと思わせる程だった。おかげで聴き慣れている筈のこの曲から、聴いたことのない新しいベートーベンに出会った思いがした。
テンポは早め、アンサンブルがいいので、終了後は聴衆は総立ちの拍手だった。
早めのテンポも、ただ早いというのではなくてコーダに向かって加速度をつけながらあおるように早くしているので、終わった時の盛り上がりが大きいのだ。よく計算されている。
 前に聴いたラトル、ウイーンフィルの演奏が”早い”という印象があったので、この部分を比較するために聴いてみた。そうしたら全体のテンポはロイヤルフィルほど早くないが、コーダの部分はびっくりするほど早い。加速度ではなくここから先はスピードをあげますよ、という演奏。これはこれで効果のある演出だ。これはナマで聴いているのだから間違いない。音の透明感はやはり抜群!
 来週、第9を放映し、ロイヤルフランダースフィルのベートーベンチクルスは終了。