個性ある指揮者

日曜日  雨 夜は晴れ。
冬型気圧配置になって、東北、北陸は暴風雪とのこと、季節が狂ってる。
こちらは雨なれどそれほど寒くはなし。この冬は、寒くて身が縮むような思いをしたことがない。
 喜ぶべきことなのかどうか。

 終日 横浜へ外出で17時過ぎ帰宅。

 今日のN響の時間、ゲストはオーボエ茂木大輔
この人はオーケストラについて面白そうな本を何冊か書いているが、買っていない。
 
 茂木はオーケストラのメンバーとして100人以上の指揮者に接しているそうで、今日は指揮者の個性についての話。取り上げた指揮者は、アンドレブレビン、ネルロサンテイー、スクロヴァチェフスキ、ハインツワルベルグの4人。
 
今日 茂木大輔の話を聞くまでは気がつかなかったが、スクロヴァチェフスキ 通称MrS は厳格に”楽譜通り”という指揮者で、ベートーベンの第5の第1楽章を例に出したが、とても80才を過ぎた人と思えぬ爽快な快速調の第5だった。絶対に遅くするな
それがベートーベンだ というのがMrSの指示だったという。

ただ楽譜通りに演奏してもこんなに素晴らしい曲なのです とは茂木のコメント。なるほど。

面白いのはハインツ ワルベルグで、ベートーベンのエロイカの第一楽章をやったが、指揮は言われてみればあひるの踊りのよう。茂木は、指示がよくわからず出だしが合わないこともあったが、ワルベルグは少々のことはいいと言って仕上げていったそうだ。ワルベルグは度々来日しN響を160回以上指揮しているが、2004年の秋、81才で死去した。指揮の姿は何度か見ているが、あひるの踊りまでは気がつかなかった。

 ネルロサンテイー、オペラを得意とする指揮者で全部暗譜。オペラはアリアまで暗譜していて、練習の時はアリアを自分で歌いながら指揮をするそうだ。それがとても良い声で聞きほれる位だったという。是非リハーサル風景を放映して欲しいものだ。

 
時間のせいで茂木のコメントは一口コメントだったが、出来れば時間をたっぷりとって、茂木大輔のオーケストラ指揮者論を開陳してもらいたいものだ。

そう言えば、ホルストシュタインのリハーサル風景を見たことがあるが、声を出して歌いながらオケに指示をしていた。このようにしてくれ、というのをパート譜まで歌って見せるのだから大したものだ。N響の団員は歌ってもらえるから感じがつかみ易いと言っていた。そりゃそうだろう。
ホルストシュタインも歌が上手で、オペラで歌手が出そびれた時は自分が指揮台で歌ってカヴァーすることもあるという。この人は元気なのだろうか?
 あと歌の上手なのはサヴァリッシュ。テノール歌手だという。