能楽堂そしてウイーンフィル

月曜日  曇り。
暖かし。日中は室内暖房不要。週末ははるばる大槻能楽堂へ遠出。初めてのところだが、見所は落ち着いた雰囲気で、座席の座り心地とか、舞台を観る角度などなかなかのもの。鏡板の松も品がいい。ロビーの狭いのが難点だがしょうがないだろう。この日は満席でもあり、とくにロビーの混雑は大変だった。



演目 狂言 「栗焼」 茂山忠三郎、茂山良暢、   
   喜多流 能「三輪」 シテ 友枝昭世、ワキ 福王茂十郎、

今日の目当ては「三輪」だが、狂言もなかなかよかった。茂山家の芸は明るく大らかで楽しませる。声の良さも魅力的。「三輪」のみどころは何といっても神楽と、神楽を舞い上げて天の岩戸開きとなるところ。今日の昭世は大きな芸で満席の見所を惹き付けた。「力演」でした。

翌26日帰宅。帰宅後NHKTVでアーノンクール指揮のウイーンフィルの演奏会をみた。11月11日、サントリーホールのライブ。曲はモーツアルト、39,40,41の交響曲。何度も聴いている曲だが、アーノンクールの演奏はまるで違う曲のよう、大編成のウイーンフィルを思い切り鳴らし、これが俺のモーツアルトだといわんばかりのメリハリをきかせた演奏だった。39番のあのメヌエットは馬車馬のごとくテンポが速く、期待していたウイーンの情緒はなし。41番は壮大の大交響曲の雰囲気、繰り返しの指定は全部、いや通常繰り返しをしない所まで繰り返すから長い演奏になったが、それでもダレルところがないのは流石、それにしてもウイーンフィルのあの透明な音色の美しいこと、この日のお客さんは幸せな気持ちでホールをあとにしたことだろう。