水曜日 曇り 夕方から雨。
 写真は箱根「ガラスの森美術館」庭園。
 花のようにみえるのはガラス玉です。


 ドイツ文学者 小松伸六氏 死去、91才。
 実はこの人の作品も、論文も全く読んだことは
 ないが、ただ一つ1984年に文芸春秋から出た
 「ミュンヘン物語」の1冊だけは買って読んでいる。 
 ミュンヘンは行ったことがないが、バイエルン歌劇場も
 あって何となく気になるところなのだ。
 そういうわけで買って来たのだが、20年以上も前のもので
 ありながら、読後の印象は今でも忘れずに残っている。
 
 小松氏によると、ミュンヘンは気の休まる喜遊曲のような街で
 、川端康成は京都に似ていると云っていたそうだ。
 だが、ウイーン、ベルリンに比べると、ミュンヘンを知っている
 日本人は少ないという。
 こうしたミュンヘンの人、町、歴史などを鴎外、茂吉など嘗て
 この街と接した日本人を描きながら書いたもので香りの高い作品
 になっていた。読み返してみよう。