木曜日  曇り
とうとう今年も終わり。今年はこの「日常」が欠便続きだった。、今月に至っては今日1日のみ。荷風大人はその「日乗」を死の前日まで毎日書き続けた。ただ最晩年の記載は「晴れ」とか「曇り」とか、天候だけのメモになっているが、それでも毎日「続ける」ということは大変なことなのだ。自分にはその気力がないようだ。「ボケ」予防に始めたものがこの有様では、最早予防の態もなさなくなってきた感じだ。気合を入れるべし。

 就活に明け暮れて未だに卒業後の見通しが立たない学生、JALのように12月31日を以って強制解雇される人達、将来の希望の持てない派遣労働に従事している人達、(どの位の人数なのか 教えて下さい)そして320万人といわれる失業者の群れ、そして、GDPをはるかに超える国の債務、このままズルズル経過したら日本はどうなるのか、小泉、安倍、福田、麻生、鳩山、名前を並べただけで嫌悪感に襲われる。政治家には結果責任はないのか?菅さん 大丈夫?
100歳まで長生きをして日本がどうなってゆくのか、この眼で見ておきたい感じもするのは自分だけかな。

 今年は、新刊書は買わず、一度読んだ本の再読 それとツンドク書を片付けることを心がけました。再読の例は、井上ひさし 吉里吉里人。東京セブンローズなど。ツンドクは秋田雨雀日記など。来年への読み継ぎは 徳富蘆花日記です。瀬戸内晴海さん(寂聴に非ず)の評に曰く。(大意)「よくもこんな露骨な極限の個人情報を書いたもの、蘆花は、この日記を公開する意思はなかっただろう。全く面白い」同感!です。
 1965年 筑摩書房刊の7冊本。半世紀近くツンドクになっていたものです。まだ3巻目だがら全巻読破は青葉の頃になるでしょう。読後は一文を綴っておくつもり。読みっぱなしは勿体ない。その位の価値があります。ツンドクは宝の山かも知れない。
 あとはマーラーとベートーベン。ベートーベンの音楽は聴く者の心にストレートに響いてくる。だからスコアもわかり易い。今年は弦楽四重奏16曲をまた聴き直したが、作品18-6,と作品132は最高です。来年はやはりピアノソナタ全曲を久しぶりに聴きたくなってくる。
 マーラーは一つの交響曲色んなものが錯綜して入っているから、聴く者の精神がズタズタにされるような気分になる。ストレートに聴けるのは第一、第四くらいか?だが、吉田秀和流にいえば、そこがマーラーの何ともいえぬ魅力なのかも知れない。来年は第三、第九の交響曲を聴き込むとしよう。
今、TVでは大晦日のジルベスターコンサートを放映している。曲はマーラー第二交響曲の第五楽章、あと6分で新年というテロップが出たが、見事に曲が今年中に終わるかどうか 聴きものです。

  よい新年」をお迎え下さい。