ホルスト、シュタインのシベリウス

月曜日  晴れ。
昨日は珍しく夕方から雷雨になったが、今日は朝から青空。気温は高いが乾いた空気で風がひんやりとして気持がいい。秋の気配だ。政治の世界は自民党の総裁選のお祭騒ぎ、それに衆院解散含みの思惑で業務投げ出しの態、北朝鮮にいいようにあしらわれている。
昨日のN響の時間は、先日80歳で亡くなったホルスト、シュタインの追悼番組。この人は愛嬌のある風貌でお馴染みだが、ドイツ音楽とくにワーグナーを振らせたら右に出る人はいなかったという。バイロイトで「指輪」を6回も振っているというから驚きだ。自分も彼の振った「タンホイザー」をビデオで観てこの歌劇の素晴らしさを知った。番組は「さまよえるオランダ人」序曲。「エロイカ」の第4楽章。それに来日最後の演奏となったシベリウスの第7交響曲。「オランダ人」と「エロイカ」はこれぞ、ワーグナーとベートーベンで、何もいうことはないが、シベリウスの曲は30分程の1楽章形式の交響曲で初めて聴く曲、穏やかなやさしい旋律の流れる音楽で何の抵抗もなく聴ける。、ワーグナー、ベートーベンとは対蹠的な雰囲気の曲だ。ホルスト、シュタインはこれを振った翌年、病に倒れたそうだから、思えば最後にふさわしい音楽を選んだものという感もする。