金曜日 晴れ。雲多し。
 風強く冷たい。気温12℃くらい。毎日
 寒暖の差があり、体がついてゆけない。明日は
 19℃になるそうだ。
  何故?といいたくなること2,3。
 1,大騒ぎした「耐震偽装事件」。昨6日 国交省の最終
  報告書が出て幕引きとなる。
  偽装の公表や、緊急支援策に政治の圧力があったこと
  間違いはないのだが、報告書は、「政府の対応は評価
  出来るが、誤解を招いたのは惜しまれる。公表時期が
  政治家の働きでゆがめられたような不自然さはなかった」
  としている。「安全性の評価が混乱したのは担当者の
  能力不足」「大臣への通報が遅れたのは担当者の認識不足
  による」これが公的報告書の文言だ。何というべきか。
   これで、責任追及はどこかへ消えてしまった。
 2、米国産牛肉の安全性を審議した食品安全委員会のプリオン
  専門調査会の委員のうち、半数にあたる6人が辞任したという。
  この人達は米国産牛肉の輸入について慎重派だったので、辞任
  に追い込まれたのではないか といわれている。政府の審議会
  とか、委員会は、座長なり会長なりの意見に同調しない人達は
  居辛くなるものだという。それにしても、6人とはひどい。
 3,個人情報保護の流れで、お馴染みだった「長者番付」の公表が
  今年から消えてしまう。それどころか、企業所得の公示制度を
  廃止する税制改正法案が国会の質疑なく素通りして成立して
  しまった。この制度は、取引の信用調査の基本になるもので、
  広く利用されているものだ。悪用される恐れがあるというのが
  廃止の理由らしいが、とにかく「個人情報保護法」というのは
  大変な法律だ。情報は権力側だけに集まり一般には入手出来ない
  という事態を招く恐れがある。

  三島由紀夫、近代能楽集のうち「熊野」を読む。典麗、優雅な
  能の「熊野」とちがい、後半がドンデン返しのドタバタ喜劇に
  なっている。三島の才人ぶりが窺われる作品だ。なにしろ
  病気で故郷に寝ている筈の母親が、元気に熊野と知盛の前に現れるのだ。
   面白し。