月曜日  晴れ。

 気象庁は異常低温注意報を出したらしい。今日も
 空気が冷たい。だが昨日と違い日差しがあるだけ
 動き易い。

 朝、録画しておいた昨夜のN響コンサートのテープ
 をみる。曲は大好きな、モーツアルト協奏交響曲変ホ長調
 K364。N響の演奏するこの曲が放映されるのは
 始めてではないかと思う。ソロは、堀正文と荷村某
 の組み合わせ。2人ともN響のコンサートマスター
 で、この競演は中々良かった。特に第2楽章のビオラ
 の「泣き節」は絶品!何度も聴いている曲だが、この曲が
 夫々2本のホルンとオーボエに大事な役割を持たせている
 ことに、あらためて気がついた。
 ソロが良くても管の4人が悪かったら聴きものにならない
 曲なのだ。管をビオラとバイオリンのソロが分散和音で支える
 ような所もある。ホルン、オーボエ、バイオリン、ビオラの
 協奏曲を、モーツアルトは意識したのかも知れない。
  小林秀雄はこの曲を愛し、大岡昇平がそのレコードを
 借りたら、溝が擦り減って音にならなかったという。
 それ程いい曲だが、たしか、15年前のモーツアルトイヤーの
 開幕コンサートに、ウイーンフィルがこの曲を演奏したテープ
 があったのを思い出し、探し出してかけて見た。ソロは、
 ライナーキュッヘルとハインリッヒコルという2人のコンサート
 マスター。2人とも若いこと!だが流石である。
 全然力まず、楽しんで演奏しているのがよくわかる。指揮は
 ズビンメータ。
 N響も上手だが、ウイーンフィルとは、
 モーツアルトを演奏する風土と歴史が、残念だが違うということを
 知らされた。楽友協会でウイーンフィルを聴きたくなりました。