芥川賞は女流文学賞か?

月曜日   晴れ

 2〜3日前に当地の梅雨明け宣言が出されたが、2〜3日は涼しい曇り空、今日の午後からやっとカンカン照りの夏空となる。
 大変な豪雨被害のあった九州も今日梅雨明け、これで蝉が鳴き出せば本物の「夏」だ。

 「夏」といえば、毎年、上半期の芥川賞、直木賞の受賞作品が発表される。 

今年上半期の芥川賞は、鹿島田真希さんが受賞した。作品は「冥土めぐり」。
 作者は中学時代からドストエフスキーに傾倒し、大学在学中にロシア正教の洗礼を受けたという35歳の女性。作品は雑誌「文芸」の春号に発表されたもの。芥川賞は文芸雑誌に掲載されたものから選ばれるから、雑誌を読まない自分には全く馴染みがない。勿論作者も知らない。ただ感じとしてこのところ女性の受賞者が多い と思うので調べてみた。芥川賞の第1回は昭和10年上半期の石川達三で作品は「蒼氓」。以来今年の上半期で147回となる。この期間で芥川賞の受賞者総数は134人。うち女性は40人である。そして第1回〜第10回までの受賞者12人のうち女性は1人。ところが、直近の10回は、受賞者10人のうち女性は何と6人である。芥川賞も「女流文学賞」になってしまった。芥川賞、直木賞の選考会議はいつも築地の料亭「新喜楽」で開かれるが、この選考会を傍聴してみたいものだ。
 前回の芥川賞は2名の男性が受賞し、そのうちのひとり、田中真哉氏が受賞の感想を、「くれるというからもらってやる」といったのが印象に残っている。男はこれでなくちゃいけない。