ブラームスのバイオリンソナタ

土曜日  雨。
 
今日は11.11のゾロ目の日。「鮭の日」です。だが朝から雷を伴う本格的な「降り」だ。気温もやや低し。こんな日はじっとしている外はない。得意の居ながら老人をきめこむ。
 CDを取り出して、久し振りにブラームスのバイオリンソナタ3曲のうち、1番と2番を聴いた。この1番のソナタは「雨の歌」といわれているが、だから聴いたわけではない。若い時に、グリュミオーの演奏したLPでこのソナタを聴いたとき、途中で止められず3曲聴き通した思い出があることと、池晋が大分前に、N響の時間で、メロデイーの美しい音楽ではブラームスのバイオリンソナタの2番に止めを刺すと解説していたのが印象に残っていたからだ。CDはバイオリン、ピンカス ズカーマン。ピアノ、ダニエル バレンボイム。1975年録音だから30年前のもの。バレンボイムもまだ髪がふさふさして若々しい。1番は出だしから渋い「ブラームス」で個性的、2番は1番と違い、なるほどメロデイーで聴かせる曲だ。特に第2楽章がアンダンテとヴィヴァーチェが交互に出てきて、アンダンテの美しさがきわだっている。だが、止めを刺すほどではない。それにしてもブラームスのソナタは古今のバイオリンソナタの中でも名曲と云えるだろう。あとは、フランクのイ長調のソナタとベートーベンの7番のソナタくらいか?大体「名曲」と言われるバイオリンソナタは少ないのではないか。これ独断!
 NHKで珍しく2時間の能番組あり。演目は大曲「江口」、シテ 梅若六郎。ワキ 宝生 閑。アイ 山本東次郎。太めの六郎さんはすこしヨロヨロしていたが、全体として魅せる舞台だった。
 夜はダニエル バレンボイムのベートーベンソナタ連続演奏4回目のビデオどり。バレンボイムは汗だくの熱演、頭も薄くなってCDのジャケッツトとは別人のよう。だが演奏は立派。こういう画面をみると、アシュケナージのピアノ演奏を観たくなるから不思議だ。