オペラ「愛の妙薬」を観る。

木曜日  雨 夕方から曇り。
久しぶりの雨模様。空気も咽喉も乾き切っていたので、恵みのお湿りと言えるかも。

今日の朝日夕刊、赤川一郎のコラム、「劇場へ行こう」で採り上げられていた話題は、今月の初めから公演を続けていた、イタリア ベルガモ ドニゼッテイー劇場の演目「愛の妙薬」について。この歌劇団は当地にも「愛の妙薬」をさげてやってきたので、観に行った。(24日)


熱狂的なカーテンコール(撮影禁止のところ急いで撮ったのでピンボケ、残念!)


 この「愛の妙薬」というオペラは日本では人気があって、今年はこのベルガモ劇場を皮切りにまだ3本くらい公演の予定があるようだ。聴いていてストーリーはわかりやすいし、歌の華麗さははまさにドニゼッテイーぶし満載。漫然と聴いていてものめりこめる。
この歌劇団は1月3日を初日に、「愛の妙薬」を9回、「椿姫」を7回、日本全国で公演し、24日が最後のステージ。そのためか、疲れをものともせず最後の力をブツけるような熱気がこもった公演だった。カーテンコールも名残りを惜しむように何度も出入りを繰返し、カーテンが閉じてもステージに腹這いになってカーテンの下から顔を出す歌手もいるという有様で、客席とステージが一体となった雰囲気だった。赤川は聞いていて今ひとつ弾まない舞台だったと書いているが、彼が聴いたのは東京の初日の舞台。みんな時差ボケで調子が出なかったのだろう。オペラの聴かせどころ、終幕に近いところで歌われるテノールの名曲「人知れぬ涙]にも赤川は、{ピアニシモを多用して頑張っていたが、いつ音を外すか気が気ではなかった} と失礼なことを書いているが、この曲はピアノとピアニシモの指定で、フォルテは4小節しかない。ピアニシモを多用しなくてはいけない曲なのだ。たしかに輝きのあるテノールではなかったが、別に気になることではなかった。また全体に合唱がよかった。声量もハーモニーも申し分なし。これは特筆すべきだろうが、赤川さんには何のコメントもなし。 とに角 私には歌心一杯のお国柄が窺われる楽しい舞台でありました。


  この歌劇団と客席の聴衆を迎える劇場の運営には言いたいこと多々あり。また明日。

 当日のプログラム