N響 ヴェルデイー「レクイエム」

日曜日  快晴

 

 昨日 気象庁からまさかの梅雨明け宣言出る。今年は殆ど梅雨らしい雨の実感ないままに梅雨明けで、今日は終日くも一つない快晴だった。まさに梅雨明けだ。各地猛暑で熱中症で病院行きのひとが、600人くらい出たようだが、幸い当地は風もあって「猛暑」の実感はなし。だがクーラーは入れっぱなし。「猛暑」の実感がないのはそのためか?

 

 

 ここまで書いたところで、これからNHKTVででヴェルデイー「レクイエム」の放映が始まる。これは観なければなるまい。

 

 

    

 

放映時間 21時から2時間 うち「レクイエム」は100分。N響の指揮はセミヨン ビシュコフ、見たことのある顔だと思ったらN響への客演は2回目とのことだ。合唱 新国立劇場合唱団、約400人くらいか?

外人のソリスト4人は、名前から想像するとロシヤ系の人達らしい。知らない人ばかり。オーケストラ、大合唱団、4人のソリストが、全員黒の衣装で並んだステージは壮観だ。ソリストは楽譜の用意はしてあったが、4人ともほぼ暗譜。ビシュコフは最後まで歌いながらの棒ふり、合唱団もよく練習を積んだようで、みんな指揮をよく見ていて、楽譜にしがみついている人はいなかった。(男声に2人ほどいたかな?)全体に気合の入った緊張感のある演奏だった。

ヴェルデイーの「レクイエム」は古今の「レクイエム」の中でも指折りの大作だ。そして名曲だ。ラクリモザの、いつまでも耳に残る美しさ、サンクトスの壮大な響き、1度聴いたら忘れられない怒りの日の怒涛の合唱、リベラメの、フーガを経て祈るように終わる静謐な終局、オペラのヴェルデイーならではの作品だ。

 

 

    

 

 もう17~8年前、神奈川県民ホール合唱団の一員としてこの「レクイエム」の演奏に参加したことがわすれられない。半年ほど練習に通い、はじめはどうなることかと思うほど声も出ず、バラバラだったが、何とか本番に漕ぎつけた時は、やはり続けてよかったという実感が湧いたものだ。折から練習中にミラノスカラ座が来日し、この曲を演奏したのだが、これをTVで聴いてこの位なら と感じたのが自分だけではなかったのを思い出す。今日N響を聴いて、よくこんな難しい曲を演奏出来たものだ という感を持った。やはり若かったのだ。それに、演奏に参加して初めてこの曲の良さを知ることが出来たのが、何よりもの宝、ただ聴いているだけだったら 長い曲だなあ とか、宗教曲にしてはゴツイなあ、とかそんな程度の印象しか持てなかったかも知れない。

 ヴェルデイーの「レクイエム」は魂を揺する心の音楽です。