梅雨明け宣言。

土曜日  晴れ。
今日、気象庁より梅雨明け宣言出る。九州北部から四国、中国、近畿、東海、関東甲信、北陸、で一挙に梅雨明け。この中には豪雨よる被害地域も含まれている。土砂に流された翌日、梅雨明けと云う地域も多いようだ。当地では実感では15日午後梅雨明けだったが、局部的な気象では採り上げられないらしい。いずれにせよ、カンカン照りの猛暑到来だ。今のところ 湿気がないのが救い。

 この15日に「文明の生態史観」読了。暑い中、硬い真面目なものを読んだものだ。前は1974年の10月に読んだというメモがあったから36年前のことだ。

この本は著者が、1950年代にインド、ビルマ、パキスタン、タイ、ラオス、カンボジアアフガニスタン、中国などを学術調査に訪れ「外国を見ると日本のことがよくわかる」こと、そして「アジアは一つ」なんて、とても言えないことを、実感的に綴ったもの。
この時代の日本は高度成長期にさしかかり、一方では、インド、中国、タイなどは、とても今の繁栄は想像出来ない状況だったから、当時を知らない年代の人にはおよそ古臭い感覚のものとしか受け取られないかもしれない。

 その観点は、日本は中緯度温帯の中にぬくぬくと育って脱皮を繰返し、今に至っているのだが、これは西ヨーロッパも同じ。その他の地域は、中国世界、ロシア世界、インド世界、地中海イスラム世界で、あとはその周辺をとりまく衛星国。だから「アジア」というまとまりは見えなくなるという大胆なもの。今のこれらの4地域の状況からみるとこの仮説には修正をすべきところもあると思うが、複雑な世界の文明圏の絡み合いを統一的に整理して投げかけた論点には、説得力がある。
 誰か、本書の21世紀版を書いてくれる識者はいないだろうか?