日本の破局

日曜日 雨
終日冷たい雨が降り続き何も出来ず。

今日の朝日新聞一面に、国の当初予算では、税収は歳出の半分に満たないという異常事態で、政府の債務残高は949兆円に達する。このまま巨額の財政赤字が続くとどうなるのか という誰もが知りたい問題を解説した記事が出た。中身は、10年以内のX年に日本は破綻するという「破局のシナリオ」である。要は誰でもわかることだが、これからの日本は、高齢社会が一層進展するので医療費、社会福祉費を中心に、支出はますます膨らむが、景気の回復は見通しがつかず、税収の伸びは期待出来ない ということだ。これからの国民生活を取り巻く環境は、大増税、国債の下落による円安ドル高の進行、輸入品の価格上昇 インフレ 国債の暴落による金融機関の大混乱など考えるのも嫌なことだが、現実の世界かも知れない。じゃどうする?というのは これこそ政治家の乗り出すべきことだが、小鳩チャンにはそれが見えない。少なくとも取り上げるべき優先順位は子供手当ではないはずだ。いまの政権は政策が選挙にシフトしている。日本をどうするという課題に早く取り組んで、説得力のある答えを出さないと「破局」が現実になる。

ところで 与謝野薫が「民主党が日本経済を破壊する」という著作を出したが(文春新書)この書名は中身と違う。これは与謝野が、心を込めて説いた破局への警告の書である。朝日の記事は与謝野の著書を下敷きにしていることは間違いない。
彼は本書ではっきり断言している。「借金財政がここまでひどくなったのは、言うまでもなく政治家と政党の怠慢によるものだ。」153ページ。そこで彼が処方箋として持ち出したのは、自ら主宰した「安心社会実現会議」の報告書で、自民政権末期に書かれたもの。要点が本書に述べられているが、なるほどと思わせられるところも多い。この報告書は読んでみたいが、タイトルが不明。政権交代でこのような良質の提言も行方不明になってしまった。