木曜日  晴れ。
 やや暑し。今日が最後の夏日らしい。「今日は半袖、明日から長袖」とNHKの予報士がつまらないコメントをしていた。
朝刊に粟谷菊生師の訃報あり。驚いた。ひょうひょうとして、しかも存在感のあった味のある人だっただけに、舞台に姿が見えなくなると思うとは寂しくなる。7月下旬に高知の舞台で仕舞「雨月」に接したのが最後になった。あの人が地謡に出ると、それだけで舞台が豪華になった。名実共に人間国宝だったといえるだろう。
それにしても新聞の扱いは何故あんなに小さいのだろうか。同じ人間国宝でも歌舞伎の誰かに若しものことがあれば、新聞は一面で扱うだろう。能楽特に喜多流はまだまだ一般性がないのだろう。NHKが追悼番組を組んでくれればいいが。