ゴーストライター

木曜日  曇り

 

 猛烈に寒い。気象情報によると正午の気温が3℃位だったらしい。朝、家の前に清掃をしていたら空気が冷たくて手が痛くなった。当地でこんなことは始めてだ。おかげで一歩も外出せず、居たきり老人を決め込むハメになった。

 全聾の作曲家として話題となり、日本のベートーベンと持て囃された佐村河内 守氏の作品が、本人の手によるものでなかったことをゴーストライターの作曲家が告白して大騒ぎになっている。自分もNHKがこの人の「交響曲第一番」の一部をTVで取り上げたのを聴いたが、たしかにベートーベン風で面白いと感じた記憶がある。一方でこれだけの大作を書く人が何故「突然」出てきたのか という疑問もあった。あまり深くは考えなかったが、18年もゴースタライターを無償に近い報酬で務めた人がいたことの方が興味深い。「第一交響曲」を演奏し、CDに残したのは東京交響楽団で指揮は大友直人さんだった。大友は「楽譜を読んだらいい曲だったから演奏を引き受けた」と言っているそうだが、演奏者は指揮者を含めて複雑な気分だろう。CDはすべて廃却されるそうだが、購入した人は貴重品を手にしたことになるのではないか?

 常識では考えられないことなので、まだまだ裏話が出てくると思う。18年間という期間の長さ、700万円という報酬の少なさ、何があったのか?興味が残る。