NHK音楽祭を聴く

火曜日  晴れ

 

 朝 寒し。昨日は風が強く「木枯らし1号」だった。西高東低の冬型の気圧配置になって、当地の今日の最高気温は12℃くらいに留まる由。今シーズン初めてストーブに点火。いよいよ冬将軍のお出ましだ。

 

 NHKはNHK音楽祭をカットなく、全部放映してくれた。昨年は「らららクラシック」のおかげで「音楽祭」の放映は全くなかった。1年でのこの変わりよう、裏話を聞きたいものだ。

 印象に残ったもの、ドウダメル指揮(銅メダルに非ず)のミラノスカラ座管弦楽団が演奏したヴェルデイーの ガラ。小錦以上に太ったテノール歌手がトロバトーレのアリアを、聴く人が踊りたくなるように軽やかに歌ったのには驚いた。 オーケストラでは[運命の力」序曲、「アイーダ」の凱旋の場など。スカラ座のオケは金管がすごい。「アイーダ」では3階の客席から吹き鳴らす3人のトランペットにはテレビ画面でも圧倒された。

 

 スカラ座2日目の公演は、演奏会形式による歌劇「アイーダ」。ヴェルデイーの数多くの歌劇の中では、この「アイーダ」と「椿姫」が日本では好まれるらしい。特に「アイーダ」は第2幕の凱旋の場がこのオペラの代表的なシーンとして有名だが、これは華やかで豪華なオペラで観るのはいいが、演奏会形式ではあまり面白くない。

 「アイーダ」というオペラ自体あまり明るくない悲劇の物語なので、演奏会形式で上演するのは「椿姫」の方が、お馴染みの浅草オペラ調の旋律が多くて楽しめたのではないか?

NHK音楽祭3日目の番組は、ミョンフン指揮のフランス国立シンフォニー(名前が違っているかも知れない)のフランス音楽特集。ビゼーの「カルメン組曲とアリア」、ベルリオーズ 「ローマの謝肉祭序曲」、ラベルの「ラ ヴァルス」。ほかにフランス音楽ではないが、ストラビンスキーの「火の鳥」。

 このオケはウン十年前、横浜に来てドビユッシーの「海」とベルリオーズ幻想交響曲」 そしてアンコールに「ローマの謝肉祭序曲」をやったのを聴きにいった。指揮は若き日のロリン マゼール。特に金管の音が透明で華やかだったのを思い出した。

 カルメンの「ハバネラ」などアリアを歌ったのは世界的なメゾソプラノ藤村実穂子、これがよかった。力まず滑らかで上品な歌いぶりでNHKホールを埋めた聴衆を圧倒した。歌はこのように歌うものというお手本のような歌唱だった。

 今年はおかげでNHK音楽祭を全部聴けた。有難いことだ。

来週はブロムシュテット指揮のN響でブラームス特集、交響曲第1番、大学祝典序曲、

ハイドン主題による変奏曲の3曲だそうだ。まさにザ、ブラームスブロムシュテットは86歳だそうだ。立派なものだ。日曜の夜は忙しいぞ。