グレングールドのベートーベン

日曜日  曇り

 1ケ月ぶりの更新です。この1ケ月何をしていたかと、若し聞かれても答えようがない。「残暑」の厳しさに負けておりました というべきか。要は老人特有の怠惰というべきだろう。
 昨日は横浜能楽堂能楽連盟の大会に出て、「三井寺」のシテを謡ってきた。師匠の特訓が効いて 自分としては珍しく、まあまあの出来だったと思うが、お客さんにはどうだったのか?、
声を出すのは気持がいいが、聞かされる方は大変だ。この道はプロと素人の開きが大きいのだ。人に聞いて貰えるようになるには「修行」が必要だが、それが全く出来ていない。自己満足でいいとするか。

 今日も相変わらずベートーベンの音楽をレコードで聴いた。
いよいよ32曲のピアノソナタだ。ベートーベン弾きはバックハウスをはじめ古今の名手が何人もいるが、聴きだしたのはグレングールドの演奏。 

ここまで書いたところで、N響の番組を見てしまった。
ブロムシュテットの振った「新世界」。この人は85歳くらいになると思うが、折り目正しい長身の指揮の姿には「老い」など全く感じさせない。絹織物を扱うような丁寧な指揮ぶりから紡ぎ出される「新世界」は、通俗曲の域を超えた「名曲」になっていた。こんな演奏なら「新世界」も聴いてみたいものだ。

 癪にさわるのはこの時間のあと。番組案内としてモトカリヤ何とかいう女性タレントにこれからのクラシック番組の案内をさせるのだが、それによるとNHKのクラシック番組は土曜日の深夜11時半からの3時間と、日曜日の朝6時からの1〜2時間になってしまったことがわかる。これでは一般の生活時間では全く利用できない。にもかかわらず、女性タレントに〜の演奏をお送りします と恩着せがましく言わせるNHKの感覚には呆れるのみだ。
 NHKよ、視聴料を返せ!

 グレングード はこの次に。