マーラー 最後の曲

日曜日  曇り。

どんよりとした鬱陶しい天気だ。日本の気象から爽やかな秋晴れがなくなってしまった。

 N響の時間 マーラー 交響曲第10番 嬰ヘ長調。 マーラー最後の曲で、完成することなく、マーラーは51歳で亡くなってしまった。
 最後の交響曲は、遺稿は5楽章だが完成されたのは第1楽章だけ。あとはスケッチ。
 完成された第1楽章はよく演奏され、音源もあるが聴いたことなし。どんなものか今日はじめて聴いたが、マーラーの到達した極限の音楽にふさわしく、きいていても、どこに行こうとするのか流れがわかりにくい音楽になっている。メロデイーがないのだ。やりきれぬ悲痛感を漂わせた曲だが、聴いていて引き込まれるところがある。これがマーラーの魅力なのだろう。マーラーは、病を得てアメリカからウイーンにもどり旬日にして息をひきとった。最後の言葉は「モーツアルト!」だったというのが定説だが、妻のアルマが、マーラーの言葉は「モーツアルトル」で、これはマーラーの生まれた村の愛称なのだ と云っていると伝える人もいる。どうでもいい話だが 念のため。