アナログ生活

月曜日  晴れ。

寒し。乾いた冷たい空気と北風が老躯にこたえる。1月下旬の寒さと気象予報官が伝えていた。さもありなん。
 午前中は例の如く整形リハビリへ。このところ真面目に続けているためか、やや調子良し。  

岡本綺堂日記」をボツボツ読んでいる。今読んでいるのは大正13年の日記なのだが、綺堂の生活は、毎日が原稿書きと、出版前のゲラ刷りの校正で、その合間に毎日のように自宅を訪れる訪問客を応対し、手紙を読み、その返事を書き、それなりにかなりの忙しさだったことが窺われる。外出は散歩程度。散歩がてら古本屋をひやかすのが好きだったようだ。外に出るのは、講演を頼まれて出かける時か、歌舞伎座などで自分の作品が上演される時にたまに観に行く程度で、外出には余り積極的ではなかったようだ。勿論TVはなく、ラジオも聞いていた様子はない。コミュニケーションは人との面談と手紙の往復、慶弔の情報はすべて新聞で知り、それによって必要な礼を尽くしていたようだ。毎日365日、就寝時刻と起床時刻を記録しているが、大体10時就寝、6時起床というのが普通のようだ。まさに人間的なアナログ生活で、80年前の日本に、このような日常を送っていた文士がいたことを知ったのは自分にとって新しい発見だった。来年は「半七捕物帳」でも読もうかな?