「葵上」の稽古

木曜日  曇り
陽射しがなく、気温上がらず。
昨日は「葵上」の稽古 3回目。有名な曲だが難しい。特にワキの行者が経文を唱えながら「葵上」を苦しめている怨霊を追い払うキリのところ、能の舞台ではよくある場面だが、言葉もリズムも難しい。だが、師匠が謡うと、それだけで舞台の場面が生き生きと浮かんでくるから流石だ。素人のわれわれは漢字だらけの謡本を読むのがやっとだが、名人はまるで違う。稽古に出ると、人間国宝の芸に親しく接することが出来る。かけがえのない宝だ。来年の舞台はこの「葵上」が中心となる。シテは遠慮するつもり、幸い脚の都合で正座が出来ない。