また、ワーグナー

日曜日  雨
朝からしとしとと雨の降る日曜日だった。まるで梅雨の如し。

先ず、主題に関係のない映像を二つ。
5月10日 羽田空港

5月16日 何と千歳空港へ着陸!



外出も出来ないのを幸い、ワーグナーの楽劇「トリスタンとイゾルデ」のビデオ、第一幕を観る。約70分。
バレンボイム指揮 バイロイト音楽祭のビデオです。1983年ワーグナー死後100年を記念してNHKが放映したもの。思えばこの頃のNHKの番組は堅実だった。今はこのビデオはDVDになって市販されているようだが、アナログ爺の宿命で20年も前に自分で録画したテープを財産にしている。
 第一幕はイゾルデがトリスタンと共に毒杯のつもりで薬を飲んだところ、これが侍女の機転で「愛の妙薬」にすりかえられており、おかげで2人は只ならぬ関係になって、二幕以降のドラマにつながることになる。あの「指輪」にくらべると登場人物も少なく、人間的な話なので分り易い。曲の感想は、二幕、三幕の録画を観てから。

夜のN響の時間、今日は珍しいヘンク・デ・フリーハー編曲 オーケストラルアドベンチャーと名付けられたワーグナー作曲「指輪」と云う曲。またワーグナーだ。フリーハという人はオランダの人だそうだが、演奏の15時間かかる「指輪」を1時間にまとめたというのがアドベンチャーということらしい。どんなアドベンチャーか期待して聞いたが、指輪のさわりをいくつか並べたもので、これなら名曲集に過ぎない。ただ最後を「ブリュンヒルデの自己犠牲」の長いアリアでまとめたところが個性的だったかもしれない。「編曲」の趣旨、特長のついて何の解説もなかったのが物足りない思いを残した。それにしても、この1時間の曲を聴いて、15時間の全曲に代えられることは絶対にない。あくまで「名曲集」のレベルだ。
Rシュトラウスのオペラ「薔薇の騎士」に、作曲者自身がコンパクトにまとめた「組曲」があるが、この方がいい。

N響の指揮は、エド・デ・ワールト、オランダの指揮者でN響初振り。