日曜日 曇り 午後から雨。(土曜日は晴れ)
 このところ、終末には雨の日が続いている。特に
 土曜日は4〜5週間雨続きだったが、昨日は
 久しぶりに穏やかな晴天だったので、2人で
 小石川植物園に出かけた。この植物園は
 「東京大学大学院理学系研究科付属植物園」という
 恐ろしく堅く、長たらしいのが正式な本名です。
 発祥は300年前に徳川幕府が設けた「小石川薬園」で
 世界でも有数の歴史ある植物園だという。
 約5万坪の園内に入ると、都内と思えぬ樹木豊かな別天地。
  研究施設だけあって、樹木、草花の表記が行き届き、学術的
 な分類による標本の栽培などもあって、時間をかけてゆっくり
 みれば、勉強になるところだ。メモ、とデジカメを持って
 園内を回る人多し。また 園内には桜の樹が多く植えられ
 花の季節は見事なものと思われる。来年の楽しみができた。
 そして、今日は前からの予定で、午後から国立能楽堂で観能。
 面倒なので、昨日はそのまま、東京四谷のホテル泊まりと
 洒落込む。ホテルから能楽堂までは歩ける距離。新宿御苑
 付近の、古い屋敷まちの面影が残る道を歩いて30分ほど。
 途中「多武峰神社」という古い趣のある社があり、カメラに
 おさめた。なぜこんなところに?と云う感じでした。
 楽屋口では丁度、笛の一噌仙幸さんが楽屋入りのところだった。
  今日の演能は、「浮舟」「石橋」それに狂言「舟渡婿」。
 「浮舟」のアイの長い語りは、ワーグナーの楽劇の如し。
 謡本にはアイの語りが出ていないが、これは是非欲しい
 ところだ。師匠の舞は天才的に美しい。狂言の万さんの80才と
 思えぬ身軽さと、声の張りに驚嘆。人間国宝が4人もでる豪華な
 舞台に堪能できた。終演16時。外は雨。これもまた良し。
 帰りは、品川で早めの夕食、「天ぷら」とワイン。
 優雅な晩秋の1日でした。