金曜日 曇り 午後晴れ。
 今日は彼岸の中日だが、台風17号がらみの
 変な天候で、爽やかさなし。
 朝から、横浜まで稽古へ。帰りは台風の雨を
 覚悟していたが、青空になって拍子ぬけ。
 もっとも傘を持って出なかったから助かったのだが。
 途中 古本市あり。吉行淳之介「贋食物誌」購入。
 新潮文庫 50円なり。カヴァーのイラストが
 山藤章二で、貝の上に雁が3羽飛んでいるというデザイン。
 貝の上に雁で、贋という字になるというニクらしいセンスだ。
 作品は30年位前に夕刊新聞に100日連載したエッセイで
 吉行は書き始める前に、食べ物、飲み物の名前を100近く
 列挙して、毎日それを眺めて思いついたことを書いていった
 のだという。読むのはこれからだが、温泉やどで目を通すのに
 よいではないか。
 このころの新潮文庫には、良い作品を収めている。巻末には
 堀辰雄 福永武彦 丹羽文雄 三島由紀夫 星新一などの作品が
 ずらーっとならんでいるが、今の新潮文庫では三島以外は絶版に
 なっているだろう。読者の世代が代わっているのだ。
  書き出すと長くなる。あとはまた。